1.緑化の原点に学ぶ道普請車座フォーラム開催のご案内
~ 緑の安全保障、森をどうする徹底討論 ~
筑波山麓で始まった全国植樹運動80年を記念し、道普請作業に連携した全国の団体が集い、フォーラムを開催します。今後の道普請のあり方や森づくりについて、各機関各団体の知恵の結集、交流を図るとともに運動の理念を継承し全国に広めるのが目的です。 →道普請プロジェクト実施概要についてはこちら
全国植樹運動の発祥地を拓く道普請車座フォーラム
日 時 |
2014年3月9日(日) 午前9時開会、午後1時閉会 |
場 所 |
筑波山神社拝殿=茨城県つくば市筑波1-1 (Tel:029-866-0502) |
内 容 1部 |
(1)開会挨拶 ―――(休憩・音楽)――― |
2部 |
(7)談論風発の車座談義(太陽光発電) 趣旨説明:東京農業大学教授・宮林茂幸氏 コーディネーター:宮林教授 発言者:
アドバイザー: 沼田長官、田中宮司(県筑波山ブナ林保護対策検討委) (8)恒例・「ふるさと」合唱 |
主 催 |
公益社団法人国土緑化推進機構、公益社団法人大日本山林会 |
共 催 |
桜川市、全国森林組合連合会、社団法人全国森林レクリエーション協会 |
併 催 |
写真展「日本の森林いまむかし 蘇る山々の緑」(禿げ山写真展) |
フォーラム参加ご希望の方は、石村までご連絡ください。詳細をお知らせさせていただきます。
電話&ファックス:029-757-1539 携帯:090-7840-0496 e-mail: offoce@greenglobe.jp
筑波山中「全国緑化行司発祥の地」までの道普請について
筑波山北面にある旧真壁町(現桜川市)鬼ヶ作の地は全国緑化行事発祥の地で、今年は植樹から80年が経過、節目の年です。当時、生活のための木々の伐採で、全国の主だった山々は禿山だったそうで、これを憂慮した関係者は林野庁の指導のもと、筑波山中でスギ、ヒノキ等の植樹を行い、戦中戦後の困難な時期を経て現在の全国植樹祭に受け継がれています。
昭和61年、国土緑化推進委員会会長・徳川宗敬氏により、この事実を記念する碑が建てられましたが、現在は訪れる人も少なく、当時植樹のために使用された桜川市羽鳥地区からの道は完全に埋もれ、途中まで車を利用しての記念碑背後からの道があるのみです。
当会は、この埋もれた道を普請する活動を、公社国土緑化推進機構、毎日新聞社、東京農業大学と公益社団法人大日本山林会の共催で別紙要領にて行うことにしました。これから1~2年をかけて行う予定です。また、3月9日には、フォーラムを開催します。たった一人の講演でも充分魅力ある方々が多数参加され、夫々の立場からのご意見を伺うことができる好機です。是非ご参加下さい。
埋もれていた植樹祭発祥の地を |
第一回植樹祭に参加した関係者 |
「全国緑化行事発祥の地」記念碑除幕式に 参加した旧真壁町 桃山中学校森林愛護隊 (S61年4月23日撮影) |
(中央と右の写真は茨城森林管理署ホームページより)
全国緑化行事発祥の地関連記事詳細は茨城森林管理署ホームページを参照して下さい。 http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/ibaraki/greening
祈願祭を主催した |
道普請スタート地点となる |
現在、倒木に往く手を阻まれている林道 |
道普請と道普請車座フォーラムの報告
全国植樹祭が行われるようになって今年で80年であることを記念し、筑波山桜川市東山田地区から筑波山鬼ヶ作の「全国緑化行事発祥の地記念碑」までの埋もれた旧林道の道普請が3月8日、行われました。
大勢の人たちが入るのは昨秋11月8日に続いて2度目。翌9日のフォーラムに参加されるパネラーのNPO法人森は海の恋人理事長・畠山重篤氏、発祥の地の記念碑を建立した大日本山林会会長・箕輪光博氏、(公社)日本緑化推進機構常務理事・青木正篤氏、茨城県森林管理署長・赤木利行氏、真言宗高野山阿闍梨・宮島基行氏、東京農業大学教授・宮林茂幸教授と同教授の学生、日頃から植樹を通して親交を深めてきた福島県川内村のNPO法人川内村NPO協働センター、静岡県掛川市の時ノ寿の森クラブの方々等、業界の重鎮やご遠方からの参加者に加え、何よりも地元桜川市東山田地区の有志の皆様との共同の道普請となったことが、特記すべき事柄でした。
各地からの総勢60名の参加者は、記念碑入口から記念碑までの約1,5kmを、作業で使用するクワ、ツルハシ等を手に手に運び下り、前回の作業ですっかり清掃された記念碑に拝礼、整備の進んだ周辺の広場で当会メンバーが用意したケンチン汁で小休止、顔合わせで歓談しました。
午後からスタートの2班に分かれての作業内容は、茨城森林管理署のご指導のもと、道無き道に方向性をつけて除草、階段の造成、倒木を利用した丸太づくりと運搬、丸太による階段を延長、丸太利用の階段補強のためのクイ打ち、階段の整備。もう一班は、記念碑周辺の広場の整備と倒木を利用たベンチや腰掛づくりでした。
60人の人たちが安全に皆で作業に参加できる計画は立てていたものの、それぞれの参加者がいつの間にか、自分のなすべき仕事をつかみ、昨秋作った階段の続きと、記念碑周辺の広場の整備が2時間半あまりで出来上がりました。男性は男性の、女性は女性の、シルバーはシルバーの、若人は若人の役割に従い、それぞれの作業に的確に、楽しく、一生懸命打ち込んだ結果でした。山仕事が始めての人も腕に覚えのある先輩に学び、女性は山仕事に打ち込む男性の素晴らしさに声援を送り、とても始めて出会う人たちの仕事とは思えないものでした。効率や結果だけが求められる現代社会の中で、自然の中での昔ながらの知恵が満載の作業の尊さを語らずとも誰もが実感したことでしょう。作業後の暖かいお汁粉に疲れを癒し、交流会の開かれるホテルへ向かいました。
18:00からは交流会の始まりです。各地で森づくりに活躍する団体の自己紹介、来賓の挨拶に続き、埋もれていた「発祥の地の記念碑」を発見した小泉章三氏への花束プレゼントのあと、余興となりました。東京農業大学生による「大根踊り」、それに続く宮林先生の口上「苦しきときの父となり、悲しきときの母となり、楽しきときの友となる、いざ歌わんかな、踊らんかな・・・」は朗々たる声で圧巻でした。
倒木を利用して階段づくり |
東京農業大学教授 宮林 茂幸 氏 |
丸太を軽々と運搬する若者 |
フォーラムに参加された方々 |
翌3月9日(日)、筑波山神社拝殿にてフォーラムが開催されました。
今回のフォーラムの特徴は、現職長官はじめ林業界の中核を担う方々、各地で活動を進める諸団体、学校、地域の人日が一同に会し、林業や森林づくりへの想いや意見を述べて、問題提起をすることに狙いおいた点で総論となり、これ一回で結論がでるものではなく、今後には各論にわたる意見交換を継続していきたいと思っています。