活動報告

中国内蒙古自治区コンゼンダック沙地植樹ツアーが実施されました。【2006年4月12日~2006年4月19日】

 中国内蒙古自治区錫林郭勒盟コンゼンダック沙地に一昨年、昨年に続き、31000本の植林をしました。大方は現地の農民の方々に植えて頂きましたが、同時に、4月12日から19日の植樹ツアーを実施、総勢86名のボランティアが参加、3日間連続で植え続け、残りを現地の方々に植えていただいたのです。

 植えた樹種は、モンゴリナラ、ニレ、サンシン、ショウジマツ、コウリュウ、ニンティアオですが、ツアーに同行された横浜国立大学名誉教授・宮脇昭先生はモンゴリナラ等の植樹場所として、草方格(1~2m四方の正方形のラインに沿って藁を敷きこむ砂漠地特有の砂移動防止沙地処理法)を指摘、この草方格を作った日本人の団体・NPO法人アミダの森の理事長に現地から電話をし、快く了解を頂くという出来事がありました。

 植樹ツアーには、小豆島で第一次産業を志し植林にも力を入れているメイクザヘブンという若い団体の方々が多数参加されたということもあり、地球環境改善のため、様々な団体が利害を超えて協力しあうということが実現した活動になりました。

 また、植樹に先立ち、ウリトラソム小学校の教室で宮脇昭先生の講演会も開催しました。砂漠地近くの小さな小学校には、同盟林業局長・李蓮芳氏、同小学校校長・常照寛氏はじめ現地の関係者、日本からのボランティアが宮脇先生の映像を交えた講演に聴き入り宮脇理論をしっかりと把握しました。厳しい寒さの中での植樹、民間団体同士の連携、決して豊かとはいえない小学校の小さな教室でのハイテク利用の講演会、林業局長の植林活動に寄せる熱意など有意義な思い出を沢山残した活動でした。

到着した松苗 到着した松苗

苗の運搬準備 苗の運搬準備

再会を喜ぶ李連芳錫林郭勒盟林業局長と宮脇昭先生 再会を喜ぶ李連芳錫林郭勒盟林業局長と宮脇昭先生

ウリトタラ小学校で講演をする宮脇昭先生 ウリトタラ小学校で講演をする宮脇昭先生

植える植える 植える植える①

コンゼンダック沙地の植林 植える植える②

 

 宮脇昭博士・横浜国立大学名誉教授、(財)国際生態学センター研究所所長について 
1928年、岡山県生まれ。広島文理大学時代に雑草学を研究したことが、ドイツのチクセン教授の目にとまり、ドイツに渡って顕在するものの中に潜む潜在自然植生を同氏より学ぶ。帰国後、現場第一主義に徹して日本全土をくまなく調査、日本植生誌10巻に集大成、その後、その土地に適った樹種を選定、植樹することの大切さ-ふるさとの木によるふるさとの森づくり-を多くの著書で世に提唱する一方、企業、学校、団体等と連携し、市民も参加しての植樹活動を国内各地で展開、その数は日本のみならず世界諸国を含め1600ケ所にも及ぶ。マレーシア、ブラジルの熱帯雨林の保護再生に続き、中国・万里の長城の植樹活動など、活躍現場は枚挙に暇が無い。ノーベル平和賞受賞者・ケニアのワンガリ・マータイさんとともにケニアでも植樹活動を広める予定。 (宮脇昭博士のページ参照)

■ 内蒙古自治区コンゼンダック沙漠について 
錫林郭勒盟渾善達克沙地は、内蒙古自治区位置を誇る大草原のあるシリンホト空港から車で約2時間南下した正覧旗を中心広がる沙地。過放牧から表土が減少、加えて近年草原の砂漠化が急速に進んでいる。このまま放置すれば、河北省を経て北京市郊外への砂漠化も必至であることから、1998年元首相の朱鎔基氏は、一帯を砂漠化防止最重点地区の一つに定めた。幸い伏流水が豊富であることから同盟林業局は植林に力を入れ、砂漠化防止に貢献。また、放牧業の世帯に家を与えて家畜の農牧化を図るなどして過放牧からの被害を少なくする政策も行っている。

 プロジェクト概要
(このプロジェクトに関しては(財)イオン環境財団の助成を、また光明山法瀧寺、並びに中山身語正宗大本山瀧光徳寺のご支援を頂いている。)

2002年10月:宮脇博士が現地を視察、錫林郭勒盟林業局長と自然生態系に適った森づくりの推進を合意した。

2003年:SARS流行の影響で植林を断念。

2004年:現地の方法で、ポプラ、ニレ、ショウジマツ、ニンティアオ等約7万本を現地農民の方々に植えて頂いた。日本からは塩田修二氏が現場で協力した。

2005年:モウコナラ、ショウジマツ、サンシンを一穴にセットにして植える方法も取入れ、4万本を現地農民の方々に植えて頂いた。日本からボランティアも参加する予定であったが、中国国内での抗日デモ発生により訪中を断念した。

2006年:昨年の自然生態系に適った方法を継続し、3万7千本を植樹予定。
4月15日、実際の植樹活動の前に、ウスリフラ小学校にて、現地林業局関係者、農民、小学生、日本からのボランティアが一同に会し、宮脇博士の映像を含めた講演を聴く。

 ツアー共催について
植樹ツアーについては、NGO団体MAKE THE HEAVEN(代表・軌保博光氏)と共催。同団体は小豆島にて農業、牧畜業、林業等生態系を考慮した総合的第一次産業の場を若者に提供、実践活動の様子を映画に収めて世に提言するなど、幅広く環境課題に貢献している。カンボジアや中国の植樹活動にも意欲を燃やすヤングパワー溢れる団体。

2006年4月14日(金)~19日(水)〔成田・関空発〕     費用 165,000円 
日程
発着都市
時 間
交通機関
予 定
食 事

朝:-

昼:機

夕:○

 


4.14
(金)

東京(成田) 発
北 京   着

大阪(関空) 発
北 京   着

14:55
17:30

14:00
16:00


CA-926

CA-928

 

空路、北京へ。(約3時間20分、時差-1時間)

 北 京   発
錫林浩特  着
(シリンホト)
20:10
21:10
CA-1109
専用バス

国内線に乗り換え錫林浩特(シリンホト)へ。
(1時間)
到着後、ホテルへ。(歓迎宴:モンゴル料理)

【錫林浩特泊】


4.15
(土)
 錫林浩特 滞在

午前

午後

専用バス

宮脇昭先生講演会

―植林活動―

【錫林浩特泊】

朝:○

昼:○

夕:○


4.16
(日)

 錫林浩特 滞在

午前

午後

専用バス

―植林活動―

―植林活動―

【錫林浩特泊】

朝:○

昼:○

夕:○


4.17
(月)
 錫林浩特 滞在

午前

午後

夕刻

専用バス

―植林活動―

―植林活動―

(民族舞踊パーティ)

【錫林浩特泊】

朝:○

昼:○

夕:○


4.18
(火)
 錫林浩特  発
北 京   着

21:50
22:50

CA-1110

―出発までフリータイム―
空路、北京へ。(約1時間)

【北京泊】

朝:○

昼:○

夕:○


4.19
(水)

 北 京   発
東京(成田) 着

 北 京   発
大阪(関空) 着

09:40
14:10

09:20
13:00

CA-925

CA-927

空路、帰国の途へ。(約2時間40分)

到着後、解散。

朝:○

昼:機

 

※ ご利用予定ホテル:シリンホトウジュムシンホテル(錫林浩特)、華都飯店(北京)
※ この日程は交通機関等の諸事情により発着時間などに変更が生ずる場合があります。

■金額:165,000円
■上記金額に含まれないもの:個人旅行保険、空港税(成田または関西空港、中国国内便)、燃料税(8000円前後)
■個室ご希望のかたは追加料金19000円を徴収させて頂きます。
■このツアーはNGO・MAKE THE HEAVENとの共催です。
■ウリトタラ小学校にて植樹の意義と方法につき宮脇先生の講演があり、その後実際の植樹活動を行います。
■沙地では、現地の小学生、農民の方々とともに植樹します。
■参加ご希望のかたは、まず下記のいづれかにご連絡下さい。詳しい申し込み方法等ご連絡させて頂きます。

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