急速な都市化や遊び方の変化に伴い、私たちが自然と接する機会は減少傾向にあります。特に都市部の子供たちの自然離れが目立つ傾向にあります。
みなさんがたすべてに当てはまるとは限りませんが、外でたくさん遊んでいる子どもは、コミュニケーション能力や学力が高く、豊かな感受性をもっているとも言われています。特に自然の中での体験では、自然が子どもに合わせることがなく、子供が自然に合わせる必要がり、不確実性に富んでいる自然の中では、より思考を働かせなければなりません。だから考え、創造し独自の表現をするのです。子供向けに作られた、おもちゃや遊具、公園などに比べると、自然の中での体験は「創意工夫」や「問題解決能力」を育むのに適しているといえるでしょう。
私たちは具体的な体験での気づきや感動、驚きや苦労などにより信念や価値観を持ち、その考え方を基礎に様々な判断をして成長していきます。体験は子どもたちにとって成長する基盤であり、自然の中での体験は、物事を感覚的とらえ五感を総動員することから、感性を伸ばすきっかけとなり、生命や自然を尊重する道徳観を養うと考えられます。
また、自然の中での体験は、グループでの活動や大人を交えることでコミュニケーション機会を増やし、協調性や自律性を育み実生活に役立てるとともに、体験終了の充実感や達成感を味わい、成功体験を記憶することで自信を持ち、これからの人生の中で知らず知らずのうちに活かされる体験になります。