地球の緑を育てる会について

理事長あいさつ

理事長 石村章子「三井物産環境基金10年間の出会い」より

会を設立した2000年秋、「どんぐりは森づくりの地球資源」そんな話を聴いて、「じゃ、みんなでやってみようか」と目の前に山のように落ちていたシラカシのどんぐりを集め、ポットに播いて育て始めてから随分の月日が経ちました。いろいろ失敗もありましたが、みんなでわいわいと集まってはトライするのが楽しくて、今日まで途切れることなく継続、今では広葉樹の育苗と植樹が当会の活動の中心となりました。

小さく始めた活動でしたが、年々、企業、行政、学校、諸団体、マスコミ等の連携による活動が多くなっています。そのことにより、それぞれの主体が持ち味を活かしながら、自分の担当分野に責任を持ち、お互いの仕事を学び尊敬し合って、一団体ではなし得ない領域までの活動が広がったことが喜びでもあります。

2016年のリオオリンピックの開会式では、様々な樹種のポット苗を手にする少年少女が各国選手団の入場を先導するという、世界の肺・アマゾンを有する国ならでの演出に目を奪われました。植樹は炭酸ガス固定の有力な戦略の一つ、劣悪化していく地球環境改善の一助となる世界共通の課題です。それだけでなく、防風、防砂、防音、防火、防潮、土砂流失防止など環境防災林としての役目も大きく、何よりも「緑」は山々を、街々をおしゃれに彩り、人間の営みになくてはならない存在です。日々の生活の中に、あって当たり前のこの「緑」に少しだけ心を寄せ、市民でもできる緑環境改善にみんなで取り組みましょう。