1.新年度に向けて … 理事長・石村章子           

和興フィルタテクノロジー㈱つくば工場植樹後7年経過時

和興フィルタテクノロジー㈱

つくば工場
植樹後7年経過時

 2001年の会の設立とほぼ同時に開始されたどんぐりポット苗の育苗も丸15年が経過しました。宮脇昭横浜国立大学名誉教授の「落ちているドングリは大事な地球資源、拾い集めて苗に育て、植樹すると立派な社会貢献ができる」というお話に、つくば市にある「明るい社会づくり筑浦協議会」と共に、本当にできるかどうかトライしてみようと始めたのがきっかけでした。その後、途切れることなく活動は続き、苗の種類も20種類以上、これまでに学校、企業、公園、神社境内などに植えられ、早い時期のものはすっかり森に成長し、世に貢献しています。

 この圃場は建設会社の資材置場だったところをお借りしていますが、その敷地は3000坪と広大です。苗場としては、その敷地は約3000坪と広大です。苗場として使用しているのはその一角に過ぎず殆どは雑草に覆われていました。これまで活動に追われる日々で、圃場の利用など考える暇もありませんでしたが、訪れる方々が「こんな広いところなんですか~。」「静かでいいところね、なんとなく昔に帰ったようでほっとする。」、「交通のアクセスもいいし、広場がもったいない。」、「いきいきとした苗を観ながらご飯を頂いたら美味しいだろうな。」などのご意見を頂き、自分達の活動の足元を見直すようになりました。

 これまで人が集まるときは特設のバーベキューコーナーで楽しんできたのですが、共に活動をする近在の農家の皆さんが、今ではもう使われることのなくなった臼や杵、冠婚葬祭には大活躍した鉄製の大なべやかまどなどをご寄付下さったのです。また、炭焼き釜もプレゼントするよという方も現れ、失われつつある、知恵の一杯つまった古き良き時代の道具がそろうことになりました。ピザ釜の設置も検討されています。資材置場だったこともあり、芝生や遊歩道があるなどのように決して整備された空間ではありませんが、何よりこの広場では汚れることや壊すことなど気を使うことなく、自由に遊び活用できることです。子どもたちって案外そんな場所が好きなものです。シルバーエイジのゆとりの憩いの場所として、楽器の練習場としてなど、あらゆる年代の方々が目的を持って利用、楽しめる広場を提供できたらと思っています。50台くらいは駐車も可能ですし、つくばエクスプレス「みらい平駅」(始発の秋葉原駅から40分)利用、車で10分ほどと都心からも近く、是非皆様に使用して頂きたく思います。

 また、圃場の南隣の畑(2反7畝)をお借りしました。3月には立正佼成会土浦教会とまじぇる会がジャガイモの植え付けをしました。まだまだ畑は空いていますので、ご希望の方は是非土と親しんでみて下さい。農業、林業、共に人間の生きていく根幹の営みです。土に触れることの少なくなった昨今、努めてそのチャンスを見つけることは、お子様の教育にも、シルバーエイジの健康と若返りにも役に立つと思います。自然に親しんで育った子は知能が高いと言われているそうです。さまざまな勉強教室も開けるし、災害時の一時避難場所としても役立つのではないでしょうか。ご関心のある方、是非ご一報ください。

圃場 駐車場、後方は隣接する倉庫会社 2反7畝の畑

圃 場

駐車場、後方は隣接する倉庫会社

2反7畝の畑

 

2.ジャガイモの植え付け … 立正佼成会土浦教会  

造成地の手直し

畝を傷めぬよう少人数ずつ畑に入る皆さん

 立正佼成会土浦教会は同教会設立60周年の記念事業の一環として、当会の圃場で少年部のジャガイモ植え付け、収穫祭にカレーなどにして食し、自然に触れ、その大切さを学ぶ催しを企画、3月20日(日)、「じゃがいも植え&バーベキュー会」が開催されました。

 これに先立ち、同教会壮年部の有志が圃場に隣接する2反7畝の畑を耕し、準備を整えました。風もない穏やかな晴天に恵まれ、小学生、中学生、その姉妹兄妹、父兄など約150名が集い、種芋を植え付け、バーベキュー、餅つき、ケンチン汁などの昼食を楽しみました。

  これと言って作られた遊具のない雑地ですが、高さ3mの堆肥の山は、駆け上っては滑り落ちる遊び場に、手洗い用のトレーは水遊びの場となり、スロープでは廃材を利用してのボールころがしを楽しみ、子どもたちは本当に遊びの天才です。幼い子はお兄さんの真似をして活き活きと遊ぶ様子に、今は日本国中が美しく整備され、創造性を育てるような遊び場の少ない中で、このような空間の大切さを感じました。 7月には収穫祭、今度は流しそうめん?盛り上がりが楽しみです。

バーベキュー 大なべのケンチン汁づくり お餅つき

バーベキュー

大なべのケンチン汁づくり

お餅つき

手洗い桶で水遊び 堆肥の山は滑り台に 美味しいお昼ご飯

手洗い桶で水遊び

堆肥の山は滑り台に

美味しいお昼ご飯

高学年はバドミントン 「みんなこっち向いて~」
  手前中央は福島宏枝教会長 スロープでボーリング?

高学年はバドミントン

「みんなこっち向いて~」

手前中央は福島宏枝教会長

スロープでボーリング?

 

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4.炭の効用

炭ありと炭なしの違い

炭なし  ⇔   炭あり

 

昨年7月、まじぇる会の育苗研修時の折、炭を砕いてポット内の土に混ぜ、発育の状況を観察することにしました。

 左の写真の右側が炭を混ぜたもの、左側は普通どおりの鉢です。ウラジロガシの苗で実施ましたが、8ヶ月経過して、炭を混ぜたものの方が良好なように見受けられます。

 今後も経過を観察、炭の量なども検討していきます。これにより適正植樹時期に至る育苗期間を短縮できるかもしれません。

 

5.「常陽の森in筑波山」植樹祭

 2013年より始められた常陽銀行の「常陽の森in筑波山」は今年で4回目を迎えました。大学や大学院を卒業し希望に胸膨らませて行員となった新人研修の一環として位置づけられています。

 この植樹日を迎えるに先立ち、当会は過密で不健康なスギ、ヒノキ、枯れマツなど50本ほど伐採、隙間なく繁茂するアズマネザサを刈払機で刈り、すべてを土留めに使用、およそ一週間かけて植樹用の空間を造っていきました。
またとない晴天に恵まれた5月13日(金曜日)午後からの作業に先立ち、今年は笠間市に在る同行研修所にて、午前9時より1時間、当会石村章子理事長による映像を使用しての座学が行われました。(※下記の記事参照)。

 その後、新入行員は研修所よりバスで移動、準備された苗木、ツルハシ、クワ、移植ゴテなどを各自麓より植樹現場まで運び上げ、林間で昼食を済ませました。午後1時より作業を開始、4班に分かれた70名の行員は、土中の空気の流通を良くし、素早い根の成長を目的に、手に手にツルハシ、クワで大量の石や蔓、根のある土を出来得る限り掘り起こしました。これらの作業に8割の時間を割き、その後、シラカシ、アカガシ、ウラジロガシ、スダジイ、タブノキ、コナラ、ユズリハ、シロダモ、ヤブツバキの9種、いずれも筑波山中に実生で見られる馴染みの苗を植込みました。これらの苗は全て、当会の圃場で育成された苗です。間伐したスギ、ヒノキの葉を利用して植栽地全体を覆って植樹作業の完了です。

 「大変だったけど、また来たい!」「うちの支店に是非遊びに来てください」などの意見も飛び交い、また、互いに行員としての親睦を深めて、午後4時、下山となりました。これまで3年間の苗と同様、植えられた苗は、しっかりと根付いて森の役目を果たして欲しいものです。


※ 昭和初期の疲弊した森林状態に国家規模の挙国造林が叫ばれ、住宅用建材としてスギ、ヒノキ等針葉樹の大量植林が始まった。その後の高度経済成長期には安価な輸入材に押され、国産木はあまり使用されず放置され、現在、荒廃した山林が多い日本、森林目的はちがうが、筑波山神社林も例外ではない。2006年、神社側と合意のもと、宮脇昭横浜国立大学名誉教授の指導で間伐造成後、主に常緑広葉樹を多種植えることでより豊かな水源涵養林を目指しての植樹が行われ、今日まで継続、3万本が植えられている。針広混交林としての山林再生のモデルとなればとの願いもある。  筑波山の生態系保全、水源林としての機能はもとより、樹木の炭酸ガス固定による地球温暖化防止、土砂流失防止等災害に強い防災林としてなど、樹木の果たす役割は大きい。 また、植樹に至る準備、植樹作業の体験は、植物の生態系、森林の働き、第一次産業の今後の方向などを考える好機であり、日本の産業界を金融面からリードする銀行員として、この機会を記憶に残して欲しい。


神社境内の開会式 踏み入ることの出来ないほど繁茂したアズマネザサ 間伐作業

神社境内の開会式

踏み入ることの出来ないほど

繁茂したアズマネザサ

間伐作業

苗木とツルハシを各自麓から運ぶ 植栽地の耕起作業 地ならしされたら植え込む

苗木とツルハシを各自麓から運ぶ

植栽地の耕起作業

地ならしされたら植え込む

「ヤッタゼ!」作業完了の4班行員 2年前、植えられた苗  

「ヤッタゼ!」作業完了の4班行員

2年前、植えられた苗

 

 

6.圃場(つくばみらい市狸穴向長作1389)からの報告

 2001年の秋より、明るい社会づくり筑浦協議会と共に始めたドングリのポット苗づくり、途切れることなく活動は続き、三井物産環境基金、皆様からの尊いご寄付などを活用させて頂きながら、現在も当会のメインの活動として毎日、休むことなく作業は続けられています。

 毎週土曜日がボランティア活動の日ですが、ご都合の悪い方は、平日でも大丈夫ですので是非遊びに来て下さい。また、苗も自宅の庭、公園、学校なの公共の場にお役立て下さい。ご連絡をおまちします。

アカガシ タブノキ、スダジイ、シラカシ  

5月28日の岩沼市「千年希望の丘」植樹祭(主催・岩沼市、(公財)瓦礫を活かす森の長城プロジェクト)に出荷される、

アカガシ(左)、タブノキ、スダジイ、シラカシ(右)の苗3,500本

 

ウラジロガシ タブノキ シラカシ

ウラジロガシ

タブノキ

シラカシ

アカガシ ウバメガシ トベラ

アカガシ

ウバメガシ

トベラ

圃場 圃場 畑(3月植えのジャガイモ)

圃  場

畑(3月植えのジャガイモ)

 

在庫樹種

シラカシ、 アカガシ、 アラカシ、 ウラジロガシ、 ウバメガシ、 スダジイ 、
タブノキ、 ヤマザクラ 、シロダモ、 ユズリハ、 ヤブツバキ、 シャリンバイ、
トベラ 、マサキ、 サカキ、 ヤマモモ、 ジンチョウゲ、 マンリョウ、 ナンテン、
イロハモミジ、 ムラサキシキブ、 コナラ、 クヌギ、 コブシ、 ヤツデ、 アオキ

 

7.当会圃場での植樹会のお知らせ(設立15周年記念事業の一環)と報告

 毎週土曜日、つくば市の明るい社会づくり筑浦協議会(会長・筑波大学名誉教授・村上和雄氏)の方々が圃場でボランティア作業をお手伝い下さっていますが、同協議会主催の植樹会が、当会圃場内で行われます。

 これは、活動を協働して15年になり、当会も設立15年になることから、これを記念して行うものです。(設立10周年時には東日本大震災が起こり、記念事業は自粛させて頂きました。)圃場の北側に当会が育てた苗600本を植えます。圃場周囲を緑の森にし、育苗作業体験、畑作業体験のほか、創意工夫ある活動を皆様にご提供できる広場にすることが目的です。植樹後、バーベキューを楽しみます。

主 催

明るい社会づくり筑浦協議会

共 催

NPO法人地球の緑を育てる会

日 時

2016年7月16日(土) 9:00~14:00(雨天決行)

場 所

NPO法人地球の緑を育てる会圃場
( 茨城県つくばみらい市狸穴向長作1389 )

面積&本数

200㎡600本

費用

(バーベキュー): 会員の方・1000円、一般の方・1500円
            500円/中学生、高校生、 小学生以下無料

申込方法

氏名、年齢、性別、住所、連絡先ご記入の上、
メール(office@greenglobe.jp)、ファックス(029-757-1539
で申込んで下さい。(保険をかける必要があります)

締め切り

7月10日(日)

行き方

<電車の場合>
つくばエクスプレス「みらい平」駅下車、車で10分(注1)

注1:駅から圃場までの交通手段は参加人数により考慮、参加者にご連絡させて頂きます。

<車の場合>
常磐自動車道谷田部インター降り、県道19号右折、直進約3.5km、道路左側に 「MGM」の看板在り、そこを入って下さい。

 

圃場の一角に2008年植えた苗 現在の様子 7月16日植樹予定地

圃場の一角に2008年植えた苗        →     現在の様子

7月16日植樹予定地

 

設立15周年記念の植樹会報告

植える

植える

 当会の設立は2001年1月5日です。ともに育苗作業を行ってきたつくば市の明るい社会づくり筑浦協議会も筑波大学名誉教授・村上和雄先生を会長にお迎えし、明るい社会づくり筑浦協議会と名前を変更して15年、両団体の節目の年を記念して、当会の圃場の一角200㎡に600本の植樹をする記念行事が7月16日(土)に行われました。

 梅雨の終わり特有の不安定な天気続き、前日は豪雨で準備作業は阻まれましたが、当日は、薄曇り、雨もなく、風もなく、絶好の植樹日和、お天気に助けられて参加者80名の活動はスムースに進みました。ユンボを使用して全体に土起こしされた斜面にシラカシ、スダジイ、タブノキ、ユズリハ、シロダモ、
ヤブツバキなど17種が丁寧に植えられ、藁のマルチング、縄かけもリーダーの指導で時間内に終了しました。

藁を敷き、縄で止めて完了

藁を敷き、縄で止めて完了

  当会の圃場は、現在、育苗圃、畑、そして運動会でもできそうな広場と大きく3ヶ所に区分できます。この広場の一角に植樹をしたのですが、やがて苗が成長すれば周囲が深い緑に囲まれ、圃場は訪れる方々へ沢山の役目を提供できる空間へと変貌していくことでしょう。効率良く利便性、経済性などがまず望まれる現代社会は別の観点からはストレスフルです。時折、ゆっくりとした時間の流れる空間に身を置き、素朴な作業や人との触れ合いに是非、この広場を活用して下さい。ご連絡をお待ちします。

 

記念看板除幕式をされる筑波山神社宮司・岩佐弘史様と立正佼成会土浦教会長・福島宏枝様 作業の後はBBQのお肉を囲んでの楽しい語らい 9年前に植えられた苗は大きく成長

記念看板除幕式をされる筑波山神社宮司・岩佐弘史様と立正佼成会土浦教会長・福島宏枝様

作業の後はBBQのお肉を囲んでの

楽しい語らい

9年前に植えられた苗は大きく成長
(写真左右)
今回の苗もこのような森を
形成してくれるでしょう。

植樹後の記念撮影

植樹後の記念撮影

8.「和興の森」in筑波山植樹会

 筑波山神社林内での植樹会が6月4日、和興フィルタテクノロジー株式会社の「和興の森」in筑波山植樹会第五回が開催されました。白雲橋登山道入口から入った登山道右手の植栽地での植樹では2度目となります。

 植樹後30~40年経過したスギ、ヒノキ、枯マツ等の針葉樹林を間伐、除伐し、適切な陽光の入る空間を造って、そこに落葉、常緑広葉樹を植え、自然生態系に適った森へと再生することを目的とした植樹会です。当会が間伐等の植栽地造成を事前に行い、植樹日当日、参加者41名がツルハシ、クワ等で耕起作業を行い、その後、300㎡に600本の植樹を行いました。

 樹種はシラカシ、アカガシ、スダジイ、ウラジロガシ、コナラ、タブノキ、ユズリハ、シロダモ、ヤブツバキの9種。筑波山にはアカガシ、スダジイ、ウラジロガシ、ユズリハ、シロダモなどは実生での生育が多く見受けられ、その生態に沿った内容の樹種選定を行いました。

 この植樹に先立ち、茨城県自然博物館副参事兼企画課長・小幡和夫先生や東京農業大学国際食料情報学部国際農業開発学科・田中伸行教授にこれまでの植栽地を検証頂き、樹種については、タブノキの量はシンボル的な存在でよいとのことで、極力少なく植えることとなりました。

 今回は、5回目の節目の年でもあり、伐倒の体験、丸太の散策道づくり、間伐材を利用してのコースターづくりなど参加者の皆さんが体験できる内容を増やしました。伐倒は危険を伴う作業、森づくりに欠かせない間伐がどのように行われるのかを見学して頂くことも大事です。倒された丸太は力のある有志によりロープで引かれて散策道が出来上がりました。細い間伐材を寸断し、断面に焼印を押してのコースターづくり、参加したお子さんたちに人気の内容となりました。

 昨年植えの苗も健全に成長、同社会長の村上洋一氏もご参加、全体の運営や社員の作業に満足され、次年度の社会貢献も考慮しながらの散会となりました。

「僕もやってみる!」ツルハシを使うお子さん 間伐体験をする大村さんと遠くで見守る社員 間伐材の移動体験

「僕もやってみる!」

ツルハシを使うお子さん

間伐体験をする大村さんと遠くで見守る社員

間伐材の移動体験

窪地に完成した丸太の橋 植える 間伐材を利用してのコースターづくり

窪地に完成した丸太の橋

植える

間伐材を利用してのコースターづくり

 

9.当会圃場内にビザ釜の誕生

 兼ねてよりBBQ設備は来場される方々を楽しませてくれましたが、加えて「ピザ釜があったらより楽しいかもしれない」の希望が本当に実現する日が来ました。着想、調査、企画、立案、キャドによる設計、作業完了まで半年、7月1日、当会事務局長の小原純也さんのほぼ一人作業でピザ釜が本当に出来上がりました。耐火レンガ、普通レンガの2重構造、火入れし、本当にピザが焼けたときは関係者の大歓声、今後のピザ釜の活躍が期待されます。

コンクリートを流して基礎づくり 耐火レンガの内部づくり 天井はアーチ型

コンクリートを流して基礎づくり

耐火レンガの内部づくり

天井はアーチ型

完成!

完成!

 

10.立正佼成会土浦教会少年部じゃがいも収穫祭

 立正佼成会土浦教会は同会設立60周年事業の一環として少年部のジャガイモ植付と収穫祭を企画、幼い時期の土との触合いの大切さを学ぶ体験の場として当会の畑を利用されました。

 3月20日の植付から3ヶ月の7月2日(土)、午前9時から150名の少年部による収穫祭が始まりました。半分に切った種芋から大小8個前後のジャガイモが育った姿に大喜びの子ども達、ジャガイモは婦人部の方々によってカレーライスに変身、残った芋はお土産になりました。

 同時にこの日は7月16日に予定されている設立15周年記念事業・当会圃場内での植樹会のための耕起作業が同会壮年部40名により行われました。ユンボでおおまかに耕された植栽地を更に耕起する作業です。

 昼前には上記2作業は終了し、いよいよお待ちかねのBBQとカレーパーティー、それに完成したばかりのビザ釜での20枚のピザ(コストコで購入)が同会から振舞われました。ジャガイモたっぷりのカレー、豚肉や野菜のBBQ,こんがりと焼けたピザ、どれも美味しく、作業のあとの空腹も手伝って楽しい一日はあっという間に過ぎて行きました。

夢中でジャガイモを掘るお子さんたち 収穫されたジャガイモの分配 お母さんたちのカレーづくり

夢中でジャガイモを掘るお子さんたち

収穫されたジャガイモの分配

お母さんたちのカレーづくり

「ピザが焼けました!」 作業のあとの昼食はおいしい! ザリガニを囲む子供たち

「ピザが焼けました!」

作業のあとの昼食はおいしい!

ザリガニを囲む子供たち

 

11.まじぇる会圃場研修

 神奈川県にある任意団体「まじぇる会」は、3月22日の有志によるジャガイモの植付けに始まる収穫祭と、育苗研修を7月10日(日)に行いました。遠くは秋田県湯沢市、香川県三豊市、和歌山県高野山などからの参加者を含め、総勢31名が参加されました。

 育苗研修では、炭の効用の更なる実験として、3種類の土づくり: 普通の土に液肥に浸した粉炭を混入したもの、普通の土に粉炭を混入したもの、普通の土 の3種をつくり、これを用いて発芽してきた苗の鉢上げ作業を行いました。ジャガイモ、枝豆の収穫作業に続き、当会圃場入口のミニ植樹祭(マウンドを作り、20㎡の半分に粉炭を混入、残りは化学肥料を混入し、17種類60本の苗を植えつけるもの)を行いました。いずれも次年度以降の粉炭の効果がどのように現れるかが期待されます。昨年、実験した炭入りと炭なしのポット苗の発育の違いは冬場には差異が見られましたが、その後、初夏を迎える頃からは両方ともに成長、その差異が殆ど見られないことから、今回は炭の量をポットの1/3ほどに増やしています。

 昼食は、以前に取り置きし冷凍した枝豆、BBQ,トン汁、ピザ、ジャガイモのホイル焼きなど盛り沢山。枝豆は美味しいと子供達にも好評でした。午後には東京の日本文化書道院玲書館の山本玲葵先生指導による書道を楽しむ一時、今日の体験を漢字一文字に想いを凝縮、それを大きな半紙に認めるのです。「そんな想いだったのかー」と書く人の気持ちや筆さばきに驚いたり、感心したりしながら、午後3時散会しました。

植樹体験・子供たちもしっかりと植えました 炭の入った土でのポット苗づくり はじめてのジャガイモ掘り

植樹体験・子供たちもしっかりと植えました

炭の入った土でのポット苗づくり

はじめてのジャガイモ掘り

(3枚の写真は「まじぇる会」からの提供です)

 

12.会員・岡崎隆さんからの寄稿

 岡崎隆男さんは定年退職後千葉県から茨城県つくばみらい市に移住、時折、当会の圃場で育苗作業にご協力下さっています。筑波山水源の森づくりに関心を寄せて下さり、「筑波山の生き物たち」の原稿をお寄せ下さいました。詳しい貴重な内容ですので、皆様にもお読み頂きたいと思います。

筑波山の生き物たち(第1回 鳥類)

 地球の緑を育てる会は平成13年設立以来、筑波山に豊かな水源涵養林を目指し、植樹を継続しています。今までに約3万本を植え、初期の植樹地は立派な針広混交林に育っています。活動フィールドの筑波山そのもの、特に生き物に興味を覚え調べ始めました。筑波山はその姿かたちから植生の明確な垂直区分がみられ、中腹に麓より気温の高い斜面帯があるなどの条件があり、さらに神社林として保護され、豊かな生態系に恵まれています。しかし、その一方で様々な脅威にさらされてもいます。筑波山の生き物について、茨城県自然博物館の調査報告書と環境省及び茨城県レッドリスト(RL)を中心に整理していきます。第1回目は鳥類です。

  少し古く、1994年から1996年の調査ですが、17目36科118種が確認され、さらに過去に記録されているもの(文献種)が15種あります。文献種のうち11種は他の資料や筑波山自然図鑑にあり、自然博物館調査以外に4種が追加されます。ここでは、自然博物館の合計133種についてみてまいります。文献種で他の資料にも見当たらないのはオオアカゲラ(キツツキ科)、トラフズク(フクロウ科)、ムギマキ(ヒタキ科)、マミチャジナイ(ツムギ科)の4種。

茨城県RLカテゴリー別  和名欄の文=文献種、記号=環境省RLカテゴリー

カテゴリー

和名(科名)

絶滅危惧1A類
3種 (CR)

ヒクイナ(クイナ科・NT)、イワヒバリ(イワヒバリ科)、アカショウビン
(文・カワセミ科)

絶滅危惧1B類
4種 (EN)

カッコウ(カッコウ科)、アオバズク(フクロウ科)、コマドリ(ヒタキ科)、
ゴジュウガラ(ゴジュウガラ科)


絶滅危惧Ⅱ類
8+1種 (VU)
  

アマサギ(サギ科)、トモエガモ(カモ科・VU)、ハチクマ(タカ科・NT)・サシバ(タカ科・VU)、ジュウイチ(カッコウ科)、コシアカツバメ(ツバメ科)、サンショウクイ(サンショウクイ科・VU)、ハヤブサ(文・ハヤブサ科・VU)、オオアカゲラ(文・キツツキ科)

準絶滅危惧
4種 (NT)

カイツブリ(カイツブリ科)、オオタカ(タカ科・NT)、カワアイサ(カモ科)、マミジロ(ヒタキ科)

情報不足・注目種
4種 (DD)

ハイタカ(タカ科・NT)、ヨタカ(ヨタカ科・NT)、コサメビタキ(ヒタキ科)、
ミゾゴイ(文・サギ科・VU)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 茨城県RLはオオアカゲラを除き23種。このうち10種は環境省RLでもあります。また、魚を捕食するタカ科のミサゴは県2000年RLでは危急種でした。その後の調査で生息数が安定しているとされ、2015年版から削除されていますが、環境省RLでは準絶滅危惧です。同様に環境省RLで県RLでないものにチュウサギ(NT)、アカモズ(文・EN)があり、水郷筑波国定公園らしく水に関係するものが2種、この地域で守っていくことが大切です。環境省RLは13種、希少種合計は26種となります。

カンムリカイツブリ(カイツブリ科)、ミサゴ・ツミ(タカ科)、コチョウゲンボウ(ハヤブサ科)、マガモ(カモ科)、コルリ・オオルリ・サンコウチョウ(ヒタキ科)、オオコノハズク(文・フクロウ科)

 県RL2015改訂版から生育状況が安定しているとして削除された種は13種このうち9種は調査種です。

 希少種も含め多くの鳥が筑波山に生息あるいは渡りの中継地として利用していますが、もう一つ注目すべきは猛禽類の多さです。

タカ科

オオタカ、サシバ、ハイタカ、ハチクマ、ミサゴ、トビ、ツミ、ノスリ

ハヤブサ科

ハヤブサ(文)、チョウゲンボウ、コチヨウゲンボウ、チゴハヤブサ

フクロウ科

フクロウ、アオバズク、オオコノハズク、トラフズク(文)

 ハヤブサは文献種ですが、「筑波山の自然図鑑(メイツ出版)」につくし湖で撮影された写真が掲載されています。他の資料にもないトラフズクを除き猛禽類合計は15種。猛禽類の多くは空中を生活の場とする生き物の中で生態系の頂点に立ちます。しかし、その高次消費者の地位にあることは、同時に多くの個体数を維持できないことを意味します。

 広いなわばりをもち、狩りを行う自然環境が維持されることが生存に不可欠ですが、一つの例えとしてオオタカの食物連鎖の話があります。オオタカが1年間に食べるエサの量は18.25Kg、仮にシジュウガラだけとすると1,074羽、シジュウガラがアオムシだけを食べるとすると1羽で1.1Kg、アオムシ1匹が3gとすると1億匹を超えます。もちろんシジュウガラだけを捕食しているわけではなく、ハトやカモなどの中型や植物も食べる鳥、鳥以外の獲物も捕らえています。話を大きくするための誇張したたとえ話ですが、一組のつがいが子育てするためには、豊かな自然環境・豊かな森が必要です。これからも「筑波山 水源の森づくり」を継続していくことが大切です。

筑波山の生き物たち(第2回 魚類)

 前回は筑波山の森に育まれた鳥類の報告でしたが、地球の緑を育てる会の主力事業は「筑波山 水源の森づくり」です。筑波山に降った雨は、西は桜川に東は恋瀬川に流れ、いずれも霞ケ浦に注ぎます。そこで今回は水に関係するものとして両川の魚類について報告します。

茨城県自然博物館は2007年2月4日~2008年11月1日の期間に延べ23日の調査を行い、桜川32種、恋瀬川18種、合計9目14科37種を確認

ヤツメウナギ科

スナヤツメ北方種

ウナギ科

ニホンウナギ

ギギ科
(ナマズ目)

ギバチ

ナマズ科

ナマズ

キュウリウオ科

ワカサギ

アユ科

アユ

サケ科

サクラマス・ヤマメ

メダカ科

ミナミメダカ

サンフィッシュ科

ブルーギル、オオクチバス

カジカ科

カジカ

コイ科

コイ、ギンブナ、キンブナ、ヤリタナゴ、タナゴ、タイリクパラタナゴ、ハス、オイカワ、カワムツ、ヌマムツ、ウグイ、モツゴ、ビワヒガイ、タモロコ、カマツカ、ツチフキ、ニゴイ、スゴモロコ

ドジョウ科

ドジョウ、シマドジョウ、ホトケドジョウ、カラドジョウ

ハゼ科

ウキゴリ、トウヨシノボリ、ヌマチチブ

イクタルルス科

チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恋瀬川の魚類は「つくばの自然史Ⅰ筑波山(学園都市の自然と親しむ会編1992年)」に大変貴重な資料が載っています。1978年2月~翌年3月までほぼ毎月1回調査、4目5科17種を確認。当調査にあって自然博物館にないものが6種あります。

ギンブナ、ビワヒガイ、タモロコ、ミナミメダカ、ウキゴリ、以上5種は桜川の確認種アカヒレタビラ

 

アカヒレタビラ(コイ科タナゴ属)は全国的に減少、環境省レッドリスト(RL)2012年改訂でカテゴリーがアップ、環境省・県RLとも絶滅危惧1B類。桜川でも確認されず、県西地域の河川では小野川のみです。茨城県RL10種、環境省RL11種、希少種合計は12種

県RLカテゴリー

和名( )内は環境省RLカテゴリー

絶滅危惧1B類(EN)

タナゴ(EN)

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

スナヤツメ北方種(VU)、ヤリタナゴ(VU)、キンブナ(VU)、ホトケドジョウ(EN)ギバチ(VU)

準絶滅危惧(NT) 

ニホンウナギ(EN)、カジカ(NT)、ミナミメダカ(VU)、 シマドジョウ

県指定なし

スゴモロコ(琵琶湖移入種VU)、ドジョウ(DD)

 

 

 

 

 

RLカテゴリーの補足

絶滅危惧1B類

Endangered  近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

絶滅危惧Ⅱ類

Vulnerable  近い将来1類に移行することが確実と考えられるもの

準絶滅危惧

Near Threatened  現時点で危険度は小さいが上位移行の要素がある

情報不足

Data Deficient  評価するだけの情報が不足している種

 

 

 

 

 ドジョウが環境省RLに新規追加。きれいな水に棲むホトケドジョウ・シマドジョウあるいはアジメドジョウと異なり、多様な環境に適応できるドジョウがなぜ?? 調べてみると、桜川にも生息が確認されたカラドジョウ(食用として輸入・要注意外来生物)など遺伝子の異なる外国産との交雑や種間競争が懸念されるが、全国的な被害状況が十分把握されておらず、情報不足として登録されました。

  メダカは環境省RLでは、メダカ北日本集団とメダカ南日本集団の2種に分かれています。2013年にメダカの和名が破棄され、ミナミメダカとキタノメダカの標準和名が提唱。県RLでも2000年版はメダカ(希少種)でしたが、2016年改訂版はミナミメダカになりました。両種とも日本の固有種と考えられていますが、その分布は単純ではなく、同じ水系でも上流と下流で異なったり、同所的に分布している場合もあります。

 ミナミメダカはさらに9タイプに分かれ、亜種とするほどではないものの明確な差が認められ、安易な放流による攪乱が問題になっています。メダカと云えば「めだかの学校」が歌われなくなっています。「教科書から消えた唱歌・童謡(産経新聞社)」によれば、昭和26年NHKラジオで放送、安西愛子が歌って大ヒット、このレコードは文部省芸術選奨文部大臣賞を受賞。その後、開発や環境悪化で次第にメダカが姿を消すとともに「めだかの学校」も教科書から消えてしまいました。平成12年に環境省RLとなり、平成14年に1社の教科書に復活したとのことです。皆様の地域ではどうでしょうか。

  外来種、国内移入種も多くみられます。

特定外来生物

ブルーギル(日)、オオクチバス(世・日)、アメリカナマズ

要注意外来生物

タイリクパラタナゴ(世)、カラドジョウ

国内移入種

ビワヒガイ、スゴモロコ、ハス、カワムツ、ヌマムツ、 タモロコ、ツチフキ、ヤマメ(釣り用放流)

 

 

 

 (世)は世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合)、(日)は日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)。アメリカナマズは1981年食用目的で霞ケ浦に移入・定着。アメリカのフィッシュバーガーに使われ、霞ケ浦周辺の食堂では天丼の食材として人気です。ビワヒガイ(鰉)は琵琶湖、瀬田川周辺では身近な食用魚、白焼きにして熱いまま酢につけて食べると美味、明治天皇が賞賛され、1918年霞ケ浦に放流・定着。魚編に皇の字を当てたのもこのことにちなんでいます。水のきれいな砂礫底でやや深い所を好み、他のコイ科と棲み分けており、在来生態系への影響は特に報告されていません。

  水の生態調査が大きく変わっています。魚の生態調査は大変。自然博物館報告書に「調査地点ごとに河床の地形や川岸の植生が異なることから採取に使う漁具は、さで網、手網、投網、せん、釣りを状況に応じて使い分け、1~2時間の採取を行った」とあります。しかし最近は水を取り、環境DNAを調べるだけで、驚くほど簡単・正確に調査できるようになりました。以下、NHKサイエンスZERO「水の生態調査の大革命 環境DNA」(2016年7月17日放送)の内容を紹介します。

  1. 水の中には生き物の体から出た皮膚・粘液・糞があり、そのDNAを調べると、そこにどんな生物がいるかを特定できる。国の特別天然記念物オオサンショウウオについて366箇所調べ、127箇所からDNAを検出し生息域を特定できた。目的の生き物のDNAが1分子でも入っていれば、増幅して検出が可能。甲殻類、昆虫、水草であれ、基本的にどの生き物にトライしても環境DNAの検出に成功している。
  2. 魚については複数を同時に検出する方法が開発された。水を汲んで来たら、そこに棲んでいる魚が100種類でも200種類でも検出できる。現在7000種のDNA情報がデータベースに登録されている。
  3. 舞鶴湾内47か所の海水を採取しマアジのDNA量を特定したところ、魚群探知機のマアジの量とほぼ一致。種だけでなく、水中の生物量もわかる。今後の調査が楽しみです。

  ホトケドジョウ・ニホンウナギ・ミナミメダカの3種は環境省より県のカテゴリーが低位、鳥類でも記しましたが水郷筑波国定公園らしい特徴と思います。しかし沢水が減った、あるいは枯れたとの話があります。

 地元では昔から「筑波山に降った雨は7日かかつて霞ケ浦に流れ込む」と云われてきました。地表に落ちた雨が緑のダムといわれる照葉樹林に吸い込まれ、あるいは水田・ため池で保水されジワジワと流れ出していたのが、今では雨が降ってから霞ケ浦の増水は早くなっているそうです。筑波山の保水機能が低下してきていると思われます。これからも地道に「筑波山 水源の森づくり」を継続していくことが大切です。


↓表はクリックすると拡大してみることができます

 

13.森普請プロジェクトのお知らせ(2016.8.28開催)と報告

道普請プロジェクトのチラシ

クリックするとPDFチラシが開きます

 2013年よりスタートした「全国緑化行事発祥の地」記念碑周辺整備の活動を、今年も 「道普請」から「森普請」と名称を改正し、下記内容にて行います。

 2014年、2015年の活動内容については、「2014年度の活動と内容の1、11」の項を、「2015年度の活動と内容の1、10」の項をご参照下さい。

 「全国緑化行事発祥の地」は2013年、一般社団法人日本森林学会が設立100周年を記念して設けた「林業遺産100選」中、2013年に第3番目として登録されています。詳しくは同法人ホームページをご参照下さい。
http://www.forestry.jp/activity/forestrylegacy/

 また、「全国緑化行事発祥の地」につきましては、関東森林管理局のホームページをご参照下さい。
http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/ibaraki/greening/

  国土の根幹とも言える森を守り抜く先人の知恵や努力を学び、森の作業を経験し、それを後世に伝えていくことは重要なことです。立ち枯れしているマツ、台風との自然災害で散乱する風倒木などを整備、そのために必要な丸太階段設置や補修などの作業があります。これまでの活動の中で、首都圏からご参加の小学生は、最初、落ち葉に触れることもためらわれていましたが、仲間との作業の中で後半は、率先して作業に参加していました。何事も体験から学び、関心を持つようになります。皆様、是非、ご参加下さい。 →チラシはこちら

 

日 時

2016年8月28日(日) 10:00~15:00

活動場所

茨城県桜川市真壁町大字羽鳥鬼ヶ作国有林内

主 催

公益社団法人国土緑化推進機構/公益社団法人大日本山林会/東京農業大学/毎日新聞社/NPO法人地球の緑を育てる会

共 催

桜川市/全国森林組合連合会/公益社団法人茨城県緑化推進機構

後 援

茨城県、つくば市、筑波山地域ジオパーク推進協議会、 筑波山神社

協 力

茨城森林管理署

集合場所

くお車でお越しの場合> 
     9:30セイコーマート真壁羽鳥店(桜川市真壁町羽鳥字石田823-1)
く電車でお越しの場合> 
     9:00つくば駅A4出口(階段を上った所)現地へ車で送迎します。

用意する物

お弁当、飲み物、軍手、作業できる服装、雨具など

スケジュール

10:00…開会式(鬼ヶ作国有林内石碑入り口)
10:30…「全国緑化行事発祥の地」記念碑へ出発(約500mの道のり)
10:45…記念碑見学&午前作業
12:30…昼食
13:30…作業開始
15:30…作業終了

申込方法

チラシの申込書を利用の上、ファックス(0297-57-1539)、メール等でお申し込み下さい。

森普請プロジェクトの報告(2016.8.28開催)

 当会の活動としてはお馴染みとなった森普請(道普請から名称を変えました)、今回で6回目となりました。80余年前、日本のおもだった山々は燃料使用、自然災害等ではげ山でしたが、これを憂い、挙国造林を掲げ林野関係者主導のもと、植樹活動が始められ、第一回は筑波山鬼ヶ作国有林内で行われました。以後、困難な時代を経て、現在の全国植樹祭へと継承されています。鬼ヶ作のスギは80年の年月を経て立派に育っていますが、記念碑に至るまでの山道を整備し、先人の努力を後世に伝えていこうという内容です。

  活動に先立つ7月13日、事前準備のスタッフは、植物については茨城県一詳しいと評される坂東市の茨城県自然博物館副参事兼企画課長・小幡和男先生に石碑までの山道をご同行頂き、周辺の植物について、いろいろとご教示頂きました。普段耳にすることも無いような植物の名前や、その詳細について教えて頂き、私たちだけでお聴きするのはもったいないような内容でした。今年の森普請は予定が合わずご参加頂けませんが、小幡先生に植物を学ぶチャンスを是非企画したいと思っています。

  8月28日(日、)参加者14名は、倒木を利用しての丸太階段づくり、立枯れた樹木の伐倒、草刈りなどの整備を行いました。皆、自分のやるべきことを自然に理解して、無駄のない連携プレイで仕事を進めました。下平敦茨城森林管理署長はじめ署員4名も参加され活動の助言などを頂きました。

小幡先生が教えてくれた卵の殻から生まれたような「タマゴダケ」 説明する小幡和男先生 挨拶する下平敦署長

小幡先生が教えてくれた
卵の殻から生まれたような「タマゴダケ」

説明する小幡和男先生

挨拶する下平敦署長

道具が大活躍 出来上がっていく丸太階段 記念撮影

道具が大活躍

出来上がっていく丸太階段

記念撮影

 

14.本の紹介

 これまで様々な活動でご指導、ご協力を頂いている毎日新聞社健康医療・環境本部担当部長・山本悟氏が新たに設定された祝日・山の日に “山のきもち 森林が「ほっとする社会」を作る” を東京農大出版会から出版されました。

 同新聞社の環境、特に森づくりを過去10年間担当され、日本全国の森づくりに関わる方々を取材、森林の歴史、経済としての林業、都市部と里山の関わり等を繰り込みながら、警鐘と希望を促す300頁余にわたる力作です。

  当会ホームページ本の紹介の項をご参照の上、ご希望の方は当会へご連絡下さい。一般書店、アマゾンにても扱われています。

植樹体験・子供たちもしっかりと植えました

クリックすると拡大してご覧になれます

15.森普請プロジェクトのお知らせ(2016.10.1開催) と報告

道普請プロジェクトのチラシ

クリックするとPDFチラシが開きます

 8月28日に続いて10月1日、通算第7回目となる森普請の作業を「全国緑化行事発祥の地」記念碑(筑波山鬼ヶ作国有林内)で下記要領にて行います。

 「全国緑化行事発祥の地」及びその記念碑については、当会ホームページ/2014年度の活動内容/1番、11番を参照して下さい。

 森普請終了後、湯の施設にて汗を流し、特別企画として当会圃場にてバーベキュー懇親会と宿泊キャンプがあります。特別発注の陸奥湾のホタテや根室市のサンマ、茨城県の地元野菜や肉を堪能して頂きながらの語らいです。

 林野庁の方々なども参加されます。産官学民同じ目線で林業、環境のみならず様々な課題について語り合う絶好のチャンスです。是非、皆様奮ってご参加下さい。

→チラシはこちら

 

日 時

2016年10月1日(土) 10:00~13:45

活動場所

茨城県桜川市真壁町大字羽鳥鬼ヶ作国有林内

主 催

公益社団法人国土緑化推進機構/公益社団法人大日本山林会/東京農業大学/毎日新聞社/NPO法人地球の緑を育てる会

共 催

桜川市/全国森林組合連合会/公益社団法人茨城県緑化推進機構

後 援

茨城県、つくば市、筑波山地域ジオパーク推進協議会、 筑波山神社

協 力

茨城森林管理署

集合場所

くお車でお越しの場合> 
     9:30セイコーマート真壁羽鳥店(桜川市真壁町羽鳥字石田823-1)
く電車でお越しの場合> 
     9:00つくば駅A4出口(階段を上った所)現地へ車で送迎します。

用意する物

お弁当、飲み物、軍手、作業できる服装、雨具など

スケジュール

10:00…開会式(鬼ヶ作国有林内石碑入り口)
10:15…「全国緑化行事発祥の地」記念碑へ出発(約500mの道のり)
10:30…記念碑見学&森普請活動
12:30…昼食
13:30…閉会式




懇親会&
 キャンピング
(参加希望者)


●入浴:つくばウェルネスパーク、大人720円、子供410円
     (住所:つくば市山木1562番地 TEL:029-867-5210)

●バーベキュー:参加費4,000円 NPO法人地球の緑を育てる会圃場     (住所:つくばみらい市狸穴字向長作1389)

●キャンピング(宿泊):(バーベキュー会場と同じ場所)
    テントの無い方2,250円 ※寝袋(シュラフ)は必ずご持参ください。
    テント持参の方1,000円(テントひと張り)

申込方法

チラシの申込書を利用の上、ファックス(0297-57-1539)、メール等でお申し込み下さい。

 

森普請プロジェクトの報告(2016.10.1開催)  

毎日新聞森普請記事

クリックすると拡大されます

 10月1日、筑波山鬼ヶ作国有林の「全国緑化行事発祥の地」記念碑までの山道の整備を目的に森普請の活動が行われました。この地は一般社団法人森林学会設立100周年を記念して設けられた林業遺産100選の中の一つに2013年第3番目に選ばれています。

 発祥の地を発見された小泉章三氏(88歳)(2014年活動内容・1緑化原点に学ぶ道普請車座フォーラムの項参照)も発祥の地入り口まで来られてご挨拶されました。<参照:小泉章三氏の原稿(森林科学 No.77 2016年6月発行>

 例年になく秋雨前線や台風の影響で長雨の続き、天候も心配されましたが、当日は雨に濡れるとこもなく、下平敦茨城森林管理署長、青木正篤(公益社団法人)国土緑化推進機構常務理事のご挨拶の後、作業は開始されました。 

下平敦茨城森林管理署長 青木正篤国土緑化推進機構常務理事 須崎茨城森林管理署員(左)と小泉章三さん(右)

下平敦茨城森林管理署長

青木正篤国土緑化推進機構常務理事

須崎茨城森林管理署員(左)

と小泉章三さん(右)

 小学生、高校生を含む参加者総勢30名は記念碑近くの小川にかかる古くなって滑りやすく危険な橋のかけ直し、及び太階段づくりの2班に分れて作業しました。茨城森林管理署職員のご指導を受け、伐採に適したスギ2本を伐採、チェーンソーを担当する者と周囲に待避して見守る者全員の意識の集中が何より大切で、大きなかけ声の合図で作業は進みました。倒れた丸太を適切な長さにカット、8本の丸太を渡してクサビを打ち込み頑丈な橋が完成しました。

伐採 丸太を移動 丸太切り

伐採

丸太を移動

丸太切り

丸太を掛ける 「丸太は僕に任せて!」 完成した橋

丸太を掛ける

「丸太は僕に任せて!」

完成した橋

 一方の班は、同じく森林管理署員の指導のもと、階段にふさわしい太さのスギを伐採、適切な長さにカットし設置、残りのスギ材で作ったクイを打ち込んで固定、カケヤでのクイ打ちには女性陣も大いに頑張り、長雨でぬかるんでいた坂道に沢山の丸太階段が出来て歩きやすくなりました。

丸太階段づくり 「くい打ち私に任せて!」 出来上がっていく階段

丸太階段づくり

「くい打ち私に任せて!」

出来上がっていく階段

 

昼食

昼食

  森のフェトンチット一杯の環境の中での作業は、参加者全員の息の合った作業とともに心身ともに心地よく、日頃、デスクワークに就労する方々など気分転換にはもってこいの作業です。森も整備され、心身も癒やされるこの作業に是非多くの方々が参加されたらと期待します。昼食時は自己紹介、参加者同士に更に笑顔が溢れました。

 

 

 

記念撮影

記念撮影

  帰路、つくば市のクリーンセンターで汗を流し、希望者は当会の圃場のあるつくばみらい市狸穴まで移動、第二部交流会の始まりです。青森県陸奥湾のホタテ、北海道根室市のサンマをお寄り寄せ。お酒のプレゼントに加え、森普請の参加者・鹿沼市の山本さんからは自分たちでつくった沢山の原木椎茸を頂きました。当会の畑からはナス、サツマイモ、ネギ、ショウガ、サトイモ、ピーナツなどの収穫物があり、ショウガは酢漬け、サツマイモはピザガマで焼き芋に、サトイモはケンチン汁に、ピーナツは「茹でピーナツ」のおつまみに、購入した野菜や肉も加えて、BBQは賑わい、語り合い、お酒を飲んでも帰らなくてよい気楽さは格別です。

サンマ、美味しい! ホタテ美味しい! 野外での語らい

サンマ、美味しい!

ホタテ美味しい!

野外での語らい

 日本文化書道院玲書館の山本玲葵先生指導の書道教室も開催され、この教室も会を重ねるごとに皆、「書きたい!」という意欲が高まり、全員、心に浮かぶ字を書き下ろし、楽しい交流は深夜まで続きました。

「書道教室」 展覧会場 道具置き場は展覧会場

「書道教室」

展覧会場

道具置き場は展覧会場

今日の活動の一字は「愛」

今日の活動の一字は「愛」

 

 冷え防止に農業用ビニールハウスの中にテントを立てて宿泊、ちょっと蚊に悩まされたそうですが、皆さん、清々しい朝を迎え、朝食後、希望者は晴れ上がった筑波山に登って更に交流を深めて散会しました。山林での作業、食を囲んでの交流会はまた、集まりたいとの希望に繋がります。環境保全のために、自身の健康促進のために、様々な分野の人たちとの交流がもたらす志気の高まりのために、この種の活動が広がると素晴らしいと思います。

 

※関連記事:林野庁発行 「林野」 2015年12月号 より もご覧ください

16.日本文化書道院玲書館の種々の野外体験学習

一字に心を込めて・・・

一字に心を込めて・・・

 東京世田谷区にある書道教室、日本文化書道院玲書館(主宰/山本玲葵先生)の生徒さんとそのお母さんたち5人は当会圃場で、7月24日、育苗、植樹などの体験学習を行いました。

山本先生はアウトフィールド書道という特別講座を実施、生徒さんたちが野外活動で土に触れ、体を動かし汗を流したその経験から想い描く漢字一文字を書にしたためるという活動です。

 この日は、育苗や植樹に役立つ炭(NPO法人時ノ寿の森クラブが焼いた炭)を粉砕、それをポットに混ぜて苗のポットへの移植、植樹適期苗の植込み、BBQやかまどご飯の昼食、午後からは、生徒さんの質問に答える座学時間、そして最後に今日一日を振り返っての漢字一文字の書き下ろしの時間で締めくくりました。

 盛り沢山の活動にお腹もペコペコ、普段小食のお子さんたちも旺盛な食欲、皆驚くほどでした。この日参加の太田杏実さん(中学1年生)は書道を通しての野外での活動が認められて、昨年度、東京都教育長、また世田谷区教育委員会から表彰されています。

 都会に暮す人たちの野外での体験活動、それを静的な書道と結び合わせる斬新な企画と実施は、当会としても今後、このような活動に是非利用して頂きたいと望むところです。ご関心のある方、是非お問い合わせ下さい。

炭を砕く 植樹体験 みんなでBBQの準備

炭を砕く

植樹体験

みんなでBBQの準備

 

17.五十鈴神社(石巻市)での除草と補植作業

 宮城県石巻市雄勝町分浜の五十鈴神社は2014年7月6日の植樹祭後、鹿の食害に遇い殆どの苗を失うという事態が発生していましたが、翌年の鹿防護ネット設置と3回の補植で新たな苗の生長に成功しました。

 8月4日、山形県神社庁所属の氏子のお子様方が植樹の体験希望ということで補植に訪れました。現地は生茂る夏草で苗木も見えない状態でしたが、関係者の努力で雑草を取り除くと、埋もれていた苗が更に生長しているのが確認できました。

 お子さんたち33名は、夏の日差しが照りつける中、さらに200本の苗を補植に汗を流しました。千葉秀司同社宮司のお話から震災当時の津波の被害の様子などを知り、神社の森の再生を期待して午後3時半に散会しました。

生茂る雑草 雑草取り その後の鹿の害もなく根付く苗

生茂る雑草

雑草取り

その後の鹿の害もなく根付く苗

向かって右側の方が生長良好 補植 千葉宮司のお話を聴く

向かって右側の方が生長良好

補植

千葉宮司のお話を聴く

 

18.アステラスの森in筑波山植樹会

 アステラス製薬株式会社が行う筑波山での森づくり、今年で5回を数えます。当会は植樹活動全体の支援をさせて頂いています。昨年の植栽地の延長上に、植えられる苗に十分な光が差し込むよう、以前植えられたスギ、ヒノキ林に当会有志が適切な間伐を行い、植栽地200㎡を確保しました。

樹齢100余年立枯れして危険なモミの伐採

樹齢100余年立枯れして

危険なモミの伐採

 

 9月25日にはアステラス製薬の有志7名も参加して、間伐材を利用しての土留め、丸太橋の設置や耕起の準備作業を行いました。この日は、立枯れて危険な樹齢100年ほどのモミの木を伐採、参加者全員が安全な場所に避難、見守る中、計画通りの方向に枯れ木が倒れる瞬間には大きな喝采が上がりました。丸太の移動など危険が伴う作業も全員の注意を促す掛け声の中で安全、かつ楽しく準備は進みました。

 

土留め丸太のクイ打ち 間伐材を利用して橋づくり 完成間近

土留め丸太のクイ打ち

間伐材を利用して橋づくり

完成間近

 

 10月8日には35名の参加者が丸太の土止めが施されてほぼ完成した植栽地を全面耕起し、また、間伐したヒノキの葉をマルチング用にカットするなどの準備を行いました。

耕起作業 石の除去  

耕起作業

石の除去

 

 

苗木の運搬

苗木の運搬

 10月9日(日)、朝からあいにくの雨模様、開会を30分遅らせたことが功を奏して、作業は濡れずに進みました。参加者85名は苗木を各自運搬、植栽地に到着すると一息、班長の指導に従ってシラカシ、スダジイ、アカガシ、シロダモ、ヤマザクラ、ヤブツバキなど筑波山の生態系に叶った600本の苗木を植えました。500本は当会育成の苗、100本は同社の皆様が育てられた苗です。その苗も大変立派な苗で、育苗、造成作業参加、植樹と筑波山での同社の水源の森づくりは年を経るごとに本格的になってきています。昨年植えた苗も健全に生長、将来を見据えた企業の森づくりです。

アステラス製薬育成の苗 植える ヒノキの葉のマルチングで苗を保護して植樹完了

アステラス製薬育成の苗

植える

ヒノキの葉のマルチングで

苗を保護して植樹完了

記念撮影

記念撮影

 

19.ユーキャンの森in筑波山植樹祭

 10月30日、天候に恵まれ第2回のユーキャンの森in筑波山植樹会が行われました。昨年は初めての植樹ということもあり、7名の社員参加でしたが、今年は社内の募集に関連会社の社員も含め19名の参加と増えました。

 当会有志が間伐除伐し、間伐材を土留めに活用、整備して当日を迎えました。筑波山神社境内で社員相互の自己紹介、どうして参加したかなどをお互いが理解しての作業開始でした。苗、道具などを全員で麓より運搬、植栽地内に丸太の橋を架ける作業から始まりました。全員の掛け声とともに間伐した丸太5本を注意深く運搬、止めのクイを有志が打ち込んで橋が完成、参加者に一体感が生まれます。全体を耕起して土壌の空気の流通を良くし、苗の植込みです。60㎡にシラカシ、アカガシ、スダジイ、シロダモ、ヤマザクラなど10種類200本の苗が植えられました。枯れて伐採されたモミの材を活用してユーキャンの森の看板も同時に作られました。

 昨年植えた苗の生長も観察、12月のように寒い一日だったことも手伝って、参加者全員、日常のデスクワークとは異なり、身体を十分に動かして活気に満ちた植樹会でした。女性の参加者も多く、「感動的でした」のご意見もあり、来年の植樹会が楽しみです。

苗木の運搬 丸太の移動 出来上がっていく丸太橋

苗木の運搬

丸太の移動

出来上がっていく丸太橋

橋を固定するクイの打ち込み クイ打ち、女性社員も頑張る 植える

橋を固定するクイの打ち込み

クイ打ち、女性社員も頑張る

植える

植える 昨年の植栽地  

植える

昨年の植栽地

 

記念撮影

記念撮影

 

20.株式会社三五関東植樹祭

 三五コーポレーション株式会社は三五の社名にちなんで2006年より35万本の植樹をして社会貢献、環境貢献することを表明、ひとづくり、ものづくり、環境づくりの企業理念のもと、現在18万本を達成しています。

 株式会社三五関東は3年前関東地区に初めてのグループ会社として茨城県下妻市半谷に設立されました。今年も昨年に引き続き2回目の植樹祭が11月20日(日)、稲葉本治下妻市長はじめ関係会社のご来賓を招いて盛大に行われました。当会は植樹活動全般に支援させて頂きました。

  これに先立ち、昨年の植樹地に隣接する同社東側の敷地447㎡は植栽地として造成され、18、19日と直前の準備作業を行いました。潜在自然植生に基づいた樹種を多種混植密植して生長を促す「宮脇方式」の森づくり、環境防災林として、地球温暖化防止として、地域の美化としてなど、いろいろな効果をもたらしますが、様々な準備作業があり、社員の方々がこの一連の作業をマスターすることが大事です。

 クイ打ち、縄づくり、苗のミキシング、苗運搬配置、藁運搬配置、植樹直前の耕起作業などのメニューを実践、リーダー研修では、各班のリーダーとなる社員が自分の班の人たちにいかに要領良く苗の植え方、藁の敷き方、縄の掛け方を伝えられることに重点を置いて勉強しました。19日はあいにくの雨でしたが、この日準備できることを全てこなして植樹祭に備えました。

  植樹祭当日は雨も上がり、社員は植樹班、会場設営班、うどんづくり班など担当分野を機敏にこなし、「我が社の森づくり」の意気込みが感じられました。ご来賓の方々はじめ、社員のご家族など200人が集まり、10班に分れて班のリーダーに手順を教わりながら、シラカシ、アラカシ、スダジイ、タブノキ、シロダモ、ヤブツバキ、ヤマザクラ等27種類1909本の苗は上手に植えられていきました。藁敷きも縄かけも全員が参加、縄の出来上がりは美しいダイヤ柄を描き、各班のリーダーも最後の点検作業まできっちりとこなしました。今後は苗の生長には大切な除草作業が待っています。

クイ打ち  苗の搬入  藁の搬入

クイ打ち

苗の搬入

藁の搬入

藁止めのための縄の処理 直前準備が整った植栽地 植樹直前、再度の土起こし

藁止めのための縄の処理

直前準備が整った植栽地

植樹直前、再度の土起こし

リーダー研修・植え方  植える 苗は下から上に向かって植える

リーダー研修・植え方

 植える

苗は下から上に向かって植える

縄かけ完了 植樹終了後の点検 のぼり・多言語で木を植えよう!

縄かけ完了

植樹終了後の点検

のぼり・多言語で木を植えよう!

  リーダー、サブリーダーたち  

 

 リーダー、サブリーダーたち

 

  植樹終了後には楽しいイベントと手打ちうどんの昼食が振る舞われ、株式会社三五関東挙げての植樹祭は楽しい雰囲気の中に無事終了しました。

21.日本郵便年賀寄付金助成交付について

 当会の圃場には、苗木の冬越し用に6棟のビニールハウスがあります。そのうちの4棟は設置から9年が経過、数年前から劣化がはじまり、補修用のテープで補修しながら使用してきましたが、年内にはビニールの張り替えがどうしても必要なほど劣化が進んでしまいました。そこで、日本郵政の年賀寄付金という助成に申請させて頂きましたところ、決定の通知を頂きました。

  9月の後半より工事がはじまり、天候の影響などにより通常より長い工期となってしまいましたが、11月の上旬に無事に張り替えが終了しました。冬越しが必要な苗木は、スダジイ、タブノキ、ユズリハ、シロダモなどので、現在はビニールハウスに移され冬越しの万全の体制がとれました。来年もまた、元気な苗木たちを供給できそうです。本当にありがたいことでした。

日本郵便年賀寄付金助成のお知らせ 生まれ変わったハウス 生まれ変わったハウス

日本郵便年賀寄付金助成のお知らせ

生まれ変わったハウス①

生まれ変わったハウス②