インドネシアのロンボク島の研修会に参加して。
「NPO法人地球の緑を育てる会」所属会員の一人として、2011.12.9~19までの11日間、(財)国際緑化推進センター(JIFPRO)主催の「海外林業人材育成研修」に参加してきました。
参加のきっかけになったのは、昨年10月に開催された「世界森林アクションサミット」でした。 日本、オーストラリアや東南アジアなど世界12ヶ国から多くのNPO、NGO、一般企業法人などの関係者が集まり、地球の森林問題について熱心に討議し、問題解決のため具体的に活動している姿を見て自分も現地へ行ってこの目で実態を見てみたくなり応募しました。
応募は研修参加の動機を1000字程度にまとめた小論文と、英語力を問われました。最終的に12名が合格しましたが、そのうち7名が大学生、大学院生、3名がNGO所属で海外にて活動している20代30代の人達で、70歳の私は突出していました。
2日間国内研修し、現地では座学・フィールドとも英語でした。久しぶりの英語のヒアリングは自分の老化と相俟って苦労しました。
研修内容については「地域住民参加による森林保全事業」「アグロフォレストリーの事例」「荒地緑化による生物多様性の回復」「JIFPROプロジェクトによる日本企業のドナー事業」等々に加えて苗木育成の圃場も見学しました。
講師は、地元のマタラム大学教授、インドネシア科学技術院教授、州森林局長ほかにマタラム大学院生、研究生なども受講生に加わって総勢20名くらいで移動しました。
見学した圃場は広い敷地の中に約40万鉢、樹種10種くらい(アカシアマンギュローム、センダンなど)、縦横約60㎝のトレーに81ポット(9p☓9p) ポットは口幅約5㎝ 深さ約18㎝の円錐形 土は椰子の実を砕いたものと土を混ぜたもので、ポットが小型で軽量なのは運搬移動コストの軽減のため、植樹幅は3m☓3mや6m☓2mなど・・・
「JIFPRO」は20年近く事業展開している中で15年経過したプロジェクトはすでに大きな森林を形成し、野生猿が住み生物多様性も回復しているのがこの目で確認できました。成長が早い、樹が大きいという印象でした。
何しろ広大な面積の森林減少劣化防止・保全事業を、アグロフォレッストや燃料用木材森林を地域住民と協働しながら、国家事業として、国立大学や科学技術院などの専門機関と共同して推進し、日本の「JIFPRO」がトヨタやパナソニック、早大など日本の企業と連携してノウハウと資金を提供、サポートして大きな成果をあげていました。
東南アジアをはじめモンゴル、アフリカ、南アメリカなど世界各地で地球温暖化防止策としての緑化推進に向けて、多くの人達が参加して活躍しています。 私達も直接参加できなくてもNPO/NGOへの寄付による僅かな資金提供でも充分貢献できるのではないかと思います。 また、今それが求められているように強く感じました。
(三島良樹 記)