活動報告

川内村の植樹祭が実施されました。【2011年9月25日】

 福島県双葉郡川内村は東京電力福島第一発電所の3.11の事故により、20キロ~30キロ圏内の緊急避難準備区域に指定され、村民約3000人が村外に避難を余技なくされていますが、約200人は村に残っています。

 9月30日、政府は緊急避難準備区域に指定されていた川内村など20キロ~30キロ圏内の市町村を原子炉の冷却温度が100度を下回り安定してきたことから、この指定を解除しました。これに先立ち、村に残る女性陣の「川内にむかえる会」(秋元洋子会長)は、昨年9月に行われた植樹祭を今年も続行させ、戻ってくる村人を元気に迎えたいと植樹祭を企画しました。

 毎日新聞社の支援を得て、9月25日、アスレチックの跡地の一部、約300㎡にシイ、タブ、カシを中心に900本の植樹をしました。当会有志は前日より村に入り、造成の準備など植樹活動を支援、自分たちが育てたシラカシのポット苗250本を寄付させて頂きました。

 事前に双葉郡森林組合の方々が植栽地に繁茂するカヤを刈り、土を切返して放射性物質にも対処、全面を平坦に耕起しました。前日、当日ともに雲ひとつない快晴に恵まれ、「むかえる会」の元気な女性軍、双葉郡森林組合の有志、掛川からの時の壽の森クラブの有志、NICEからベトナム、タイ、ネパール、メキシコ、アメリカの各国有志、そして当会のメンバーなどが前日の植栽地づくりに汗を流しました。

 5m間隔に畦を作り、掘り下げることで平坦地をカマボコ状のマウンド5本に造成、時間の許す限りスコップ、クワ、シホンコウ等で耕起、柔らかい植栽地に仕上げました。当日は、仙台から輪王寺の一行7名、避難していた双葉郡森林組合のメンバー9名も加わり、総勢約80名が宮脇先生の植樹指導を受けて、苗を植え、牧草やカヤをマルチングして終了しました。少人数だけれど、参加者が和やかに心を一つにして一生懸命活動し、有意義な植樹祭となりました。

 遠藤雄幸村長の挨拶によれば、川内村は上水道が無く、周囲の豊かな森林が保水する地下水で村民は生活しており、まさに川内村の森は命の森であるとのこと。唱歌「ふるさと」の歌詞を彷彿させる村の森や川の美しさと漂うのどかさに、村の再興を願わずにはいられません。冬を耐えてしっかりと苗が生き抜き、村の賑わいを取り戻す復興のシンボルとなることを希望します。

機械力による土の耕起 畦つくり、人力でマウンドの造成、土起し 苗の分配作業

機械力による土の耕起

畦つくり、人力でマウンドの造成、土起し

苗の分配作業

開会式で挨拶する遠藤雄幸村長 海外からのボランティア 植え方の指導をする宮脇先生

開会式で挨拶する遠藤雄幸村長

海外からのボランティア

植え方の指導をする宮脇先生

準備の整った植栽地 植える 牧草、カヤでマルチング、植樹完了

準備の整った植栽地

植える

牧草、カヤでマルチング、植樹完了

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