活動報告

稲藁の収集活動が実施されました。

「宮脇方式」の植樹では、ポット苗を植えた後、稲藁を植栽地全体に敷詰めます。幼苗の寒暖からの保護、土砂流失防止、防草、防虫など様々な効果を発揮して2、,3年後、土に戻ります。現在機械力による稲刈りでは、藁を短くカット、田んぼに漉き込みますので、長い藁の状態を農家にお願いし、この藁を集めるのです。束ねる

 稲藁の収集は、育苗、土づくり、植樹、植栽地造成等の作業の中でも最も重労働です。稲刈り後、程よく乾燥した藁を素早く集めなければなりません。雨に当たれば、乾燥するまで待たねばならず、藁も質が落ちるのでお天気と相談しながら有志が集まります。昨年、今年と9月なのに連日35度前後の猛暑日、逃げ込む日陰のない、ひたすら広い田んぼで、藁を適度な分量に纏めては縄で括る、この単純作業をひたすら繰り返し、出来上がった大量の束をトラックまで運ぶのです。1時間おきに休憩をとり、大量の水分や食糧を補給しながらの作業、夕方には足腰がずっしりと重くなります。

 この藁収集を始めて7年になりますが、作業をしながらいつも思うことがあります。機械力に頼らなかった時代の農作業の大変さ、一粒の米も粗末にするなと言った昔の親たちの教育、宮脇先生が夏の田んぼで雑草と格闘する農家の人たちの苦労を見て雑草学の道に進まれたことへの想い、嫁いびりに泣いたころの農家の主婦たちの苦労等々。そして想うのです。徴兵制ならぬ徴農制を導入、誰もが若いうちに一度は土と交わり、土から食を得ることの苦労と重要性を理屈抜きで学んではどうか等々・・・。

トラックに集める マルチングとして使用される藁 筑波山と田んぼのすぐそばを走る常総線

トラックに集める

苗の寒暖からの保護、土砂流出防止、防草、防虫などの効果のため、

植樹直後にマルチングとして使用される藁

筑波山と田んぼのすぐそばを走る常総線

一覧へ戻る