雲南省ツアーが実施されました。【2011年7月12日~17日】
昆明市の緑色環境発展基金会の植樹活動支援の依頼を受け、2010年12月、(財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター長で横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生、同機関の研究員・目黒伸一氏を中心とする一行6名は、昆明市およびタイ族自治州西双版納孟海県を視察調査、その結果を踏まえ、本年7月にまず、昆明市西山地区海口林場敷地20ムー(1ムー=660㎡)のうち、8.5ムー(5610㎡)を日本式(宮脇方式)で植樹の合意をしました。
同林場では、これまで2m×2mに1本の間隔で植樹してきましたが成長は芳しくなく、今回、日本の(社)国土緑化 推進機構の助成金を活用して宮脇方式を採択、長さ30m幅5m高さ2.5mのカマボコ状のマウンドを築き、そこに6種類のポット苗・冬樱花、石楠、银木荷、香樟、滇青岗、西藏柏を3本/1㎡の高密度で植え、互いの苗を競い合わせて森を促成させる方法を忠実に実行しました。 この植樹を実現するため、メールを頻繁にやりとりし、事前に当会関係者が現地入り、現地責任者や現場作業の人びとと植栽地造成等の調整を行いました。
幅5m長さ30m高さ2,5mに土盛り 造成された植栽地、 敷き藁の代わりにコモを設置 |
苗も適切な場所に配置 |
植樹祭に参加の現地住民 |
苗の名前を笑顔で復唱する小学生 |
既に設置されたコモを広げて 植え穴を掘って苗を植え込む |
植える小学生① |
7月12日から17日の植樹ツアーに参加した日本からの一行11名、中国側からの基金会、林 場関係者、地域住民や小学生など約100名と共に、13日、2本のマウンドに約1000本を植え、残りの約13000本は、現地の人たちにより後日、植えられました。 苗の寒暖からの保護、土砂流失防止、雑草止め等の目的から日本では植樹後敷藁をしますが、藁が季節的に入手困難なため、今回は目の粗いコモ(藁をざっくりと粗めに編んだ物)を植樹前に敷き、縄で縛り、その後に植え付け位置の藁の網目をカッターで切って隙間を作り、そこに植えるという方法を採りました。完了すると日本での方式と変わらぬ出来上がり。現地では全く初めての植樹方法で参加者は興味深げに作業を続け、今後の苗の健全な成育を期待し、参加者全員での記念撮影後、散会しました。
植える小学生② |
みんなで植える |
別のマウンドでは、 コモの設置が同時進行中 |
宮脇昭先生と陳継海理事長(右) |
植樹終了 |
手の空いた人たちで記念撮影 |
記念石碑の前で記念撮影 |
全ての予定地の植樹を完了① |
全ての予定地の植樹を完了② |
全ての予定地の植樹を完了③ |
全ての予定地の植樹を完了④ |
全ての予定地の植樹を完了⑤ |
翌14日、下記要領でシンポジュームが行われました。
会場:昆明市雲南林業職業技術学院講堂
時間:9:00~12:00
内容:下記の通り
- 陳継海・緑色環境発展基金会理事長挨拶
- 石村章子・NPO法人地球の緑を育てる会理事長挨拶
- 宮脇昭 横浜国立大学名誉教授講演 タイトル「宮脇方式による森づくり」
- 马焕成 西南林業大学林学院副院長 タイトル「雲南省における森づくり」
- 質疑応答
学生、林業局関係者を中心に聴衆者は約100名、宮脇先生による日本の生態系に基づいた植樹方法、馬教授による中国雲南省の植林への様々な取組についての講演を熱心に聴きました。
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講演する宮脇先生 |
聴衆者 |
以上の植樹と講演会の開催は緑色環境発展基金会との協力信頼関係を一層深め、今後の雲南省での友好植樹活動への励みと自信に繋がりました 。